台湾旅行の治安は大丈夫?安全対策の全て

当ページのリンクには広告が含まれています。

この記事は約24分で読めます。

これから台湾旅行を計画しているけれど、「実際のところ台湾の治安ってどうなんだろう?」と、少し不安に感じていませんか。特に、もしこれが初めての海外旅行だったり、大切なご家族と一緒だったりすると、その心配は尽きないものですよね。

インターネットで検索すると、台北治安悪いエリアの情報が出てきたり、台湾旅行気を付けることは何かと調べたり…。外務省の海外安全情報をチェックしてみても、いまいち具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。そのお気持ち、私も痛いほど分かります。

私自身、以前仕事の関係で台湾に住んでいた経験がありますが、まず結論からお伝えすると、台湾の治安は世界的に見てもかなり良いレベルにあると感じています。ただし、それは「日本の常識が全て通用する」とか「何も対策しなくても絶対に大丈夫」という意味では決してありません。残念ながら、そうではない部分も存在するんです。

この記事では、なぜ私が台湾を安全だと感じているのかという理由から、実際に観光客が遭遇しがちなトラブル、そしてそうした問題を未然に防ぐための具体的な対策まで、私の経験を交えながら、あなたの不安が「旅の自信」に変わる情報をお届けします。ぜひ、最後までお付き合いください。

記事のポイント

  1. 台湾が「安全」と言われる具体的な理由
  2. 観光客が実際に遭うトラブルと鉄壁の回避策
  3. 台北の具体的な要注意エリアと安全なエリア
  4. 旅行がもっと快適で安全になる準備リストと心構え
目次

台湾旅行の治安は本当に大丈夫?プロが教える安全対策の全て

台湾旅行の治安は本当に大丈夫?プロが教える安全対策の全て

「台湾って、本当に安全なの?」これは、私が友人や知人から本当によく聞かれる質問です。多くの人が漠然としたイメージは持っていても、その根拠までは知らないことが多いんですよね。ここでは、私が台湾で暮らして肌で感じた「安全の理由」から、具体的なトラブル事例、そして万全の対策までを、順を追って詳しく解説していきます。

なぜ台湾は安全?在住者が語る3つの深い理由

なぜ台湾は安全?在住者が語る3つの深い理由

まず大前提として、台湾の治安は国際的に見てもトップクラスに良好です。ただ、その理由を深く知ることで、あなたが抱える漠然とした不安が「なるほど、だから安心なんだ」という納得に変わり、より自信を持って街を歩けるようになるはずです。私が特に大きな理由だと感じているのは、以下の3つの要素が複合的に機能しているからですね。

理由①:街の隅々まで行き届いた「機械の目」

台湾の街、特に台北のような都市部を歩いていると、少し驚くほど多くの監視カメラが設置されていることに気づくでしょう。私自身、住み始めた当初は主要な交差点や駅、店舗の軒先はもちろん、少し細い路地裏にまでカメラがあって、「ちょっと見張られているようで落ち着かないな」と感じたことを正直に告白します。

しかし、この徹底したカメラ網こそが、犯罪の抑止に絶大な効果を発揮しているのです。防犯の専門家は「犯罪が起きる機会を物理的に減らす」ことの重要性を説きますが、台湾はまさにそれを実践している社会と言えます。実際、何か事件が起きた際には、この監視カメラの映像が犯人逮捕の決定的な証拠となるケースが非常に多いと聞きます。言ってしまえば、「悪いことをしても、ほぼ確実に見られていて、すぐに特定されてしまう社会」が物理的に構築されているわけですね。このおかげで路上での犯罪が起きにくくなっており、私たち旅行者もその恩恵を大いに受けていると感じます。

まぁ、正直なところ、今でもカメラの多さには少し気圧されることがありますが、それ以上に「守られている」という安心感の方が圧倒的に大きいですね。これが、夜でも女性が一人で道を歩けるような、安全な環境の土台になっているのだと私は思います。

理由②:「おせっかい」なほど温かい「人の目」

台湾を旅した多くの人が口を揃えて言うのが、「台湾の人々は本当に親切だ」ということです。これは私も心の底から同感するところで、道に迷って地図を広げていると、頼んでもいないのに向こうから「どうしたの?」「どこに行きたいの?」と声をかけてくれることが一度や二度ではありませんでした。

この親切さは、単なる優しさというよりも、地域社会の結びつきの強さから来ているように感じます。多くの人は、自分の周りで困っている人を見過ごせない、ちょっと「おせっかい」なくらいの温かさを持っているんですね。特に、初めての一人旅で少し心細そうにしていると、年配の方などが気にかけてくれることも多いかもしれません。このような国民性が、旅行者がトラブルに巻き込まれそうになった時に、自然な形で助け舟を出してくれるような、社会全体のセーフティーネットとして機能していると感じています。

もちろん、後ほど詳しくお話しするように、この人の好さにつけ込もうとする残念な人もゼロではありません。しかし、大多数の台湾の人々が旅行者に対して非常に友好的であることは、疑いようのない事実であり、数値では測れない大きな安心材料の一つです。

理由③:客観的データと制度が示す「信頼の目」

体験談だけでなく、客観的なデータや制度も台湾の安全性を裏付けています。まず、心配性のあなたに最もお伝えしたいのは、日本の外務省が出す海外安全情報において、台湾全土には一切の危険情報が出されていない(2025年7月現在)という事実です。これは、滞在にあたって特別な注意を必要としない、最も安全なレベルであることを公的に示しています。

さらに、国際的な評価も極めて高いものがあります。例えば、世界各国の生活情報を集めたデータベースサイト「NUMBEO」の2024年の調査によると、台湾は「治安の良い国ランキング」で、調査対象となった146カ国中、なんと第4位にランクインしました。ちなみに同年の日本の順位は9位ですから、統計上は日本よりもさらに安全な国だと評価されているわけです。都市別で見ても、台北は世界4位と、東京の24位を大きく上回っています。

このような治安の良さは、麻薬関連の犯罪に極めて重い刑罰を科すなど、特定の犯罪に対する厳しい法律と、市民の警察に対する信頼感によって支えられています。私自身、落とし物をした際に交番(台湾では「派出所」と言います)で非常に丁寧に対応してもらった経験があり、公権力がしっかりと機能していることを肌で感じました。このように「機械の目」「人の目」「制度の目」という三重のセーフティネットががっちりと組み合わさることで、台湾の卓越した治安が維持されている、というのが私の見解です。

【実例】観光客が狙われるトラブルと鉄壁の回避策

【実例】観光客が狙われるトラブルと鉄壁の回避策

台湾は極めて安全な場所ですが、それでも旅行者を狙った軽犯罪やトラブルが全くないわけではありません。これは決して皆さんを脅かすためではなく、本当に嫌な思いをしてほしくないからこそ、あえて正直にお話しする部分です。ここで紹介する具体的な手口と、それに対するシンプルな回避策さえ知っておけば、過度に心配する必要はなくなりますよ。

事例①:夜市や人混みでのスリ・置き引き

台湾旅行のハイライトの一つである夜市や、多くの観光客で賑わう九份(きゅうふん)のような場所は、美味しいグルメや美しい景色に夢中になって、どうしても注意が散漫になりがちです。残念ながら、そうした気の緩みは、スリにとっては格好の仕事場とも言える環境を生み出してしまいます。

主な手口は、後ろに背負ったリュックサックや、口が開いたままのトートバッグから、気づかれないように財布やスマートフォンを抜き取るという古典的なもの。私であれば、人混みに入ると決めた瞬間から、リュックを前に抱えるか、ショルダーバッグを体の正面でしっかりと手で押さえるようにしています。特に、お子さんと手をつないで歩くご家族は、どうしても手荷物への意識が薄れがちになるので、より一層の注意が必要かもしれません。ズボンの後ろポケットに貴重品を入れるのは、もう「どうぞ持っていってください」と言っているようなものなので、絶対にやめましょう。

≪置き引きにも要注意!≫

フードコートなどで席を確保するために、スマートフォンやバッグを置いたままその場を離れるのは非常に危険です。たとえほんの一瞬であっても、貴重品は必ず身につけるか、同行者にしっかり見ていてもらうようにしてください。日本と同じ感覚でいると、本当に痛い目にあう可能性があります。

事例②:相場より高額請求するタクシートラブル

まず強調しておきたいのは、台湾のタクシードライバーのほとんどは、メーターをきちんと使ってくれる真面目で誠実な方々だということです。ただ、友人同士のグループ旅行などで深夜に利用する際など、ごく一部ではありますが、観光客と見るやメーターを使わずに法外な料金を交渉してきたり、わざと遠回りしたりする悪質なドライバーも残念ながら存在します。

このため、タクシーに乗る際は、まずドアを開けて乗り込む前に「by meter?(メーターでお願いします)」と確認する癖をつけることを強くお勧めします。もしドライバーが首を横に振ったり、何か言い訳をしてメーターを使いたがらなかったりした場合は、何も言わずにそのタクシーは見送り、次の車を探すのが賢明です。私としては、Uberや台湾大車隊(55688)といった配車アプリを利用するのが最も確実だと感じています。事前に行き先と料金が確定するので、言葉の壁や料金トラブルの心配が一切なく、本当に快適ですよ。

≪タクシー乗車時のチェックリスト≫

  • 車体が黄色で、屋根に「TAXI」の表示がある正規のタクシーを選ぶ
  • 乗車前に「by meter?」と確認する
  • メーターを使わない場合は丁寧にお断りして乗らない
  • ホテルの名前と住所を漢字で書いたメモを見せるのが確実
  • 配車アプリ(Uber、台湾大車隊など)を積極的に活用する

事例③:親しげに話しかけてくる詐欺・ぼったくり

これは、特に初めての一人旅で少し心細さを感じている時や、人の良さそうな少人数のグループが注意したい事例です。例えば、龍山寺の周辺などで流暢な日本語で親しげに話しかけてきて、「運勢を見てあげますよ」とか「良いお茶屋さんを知っている」などと誘い、最終的に高価な開運グッズや茶葉を買わされたり、法外な料金を請求されたりするケースが報告されています。

前述の通り、台湾の人々は基本的に親切ですが、初対面なのに過度に馴れ馴れしい誘いや、うますぎる話には、少しだけ警戒心を持つことが大切です。私の場合、知らない人からそうした誘いを受けた際は、「すみません、これから友人と会う約束があるので失礼します」といった形で、丁寧にはっきりと断るようにしています。相手のペースに乗らないことが何より重要ですね。

事例④:「日本語アンケート」を装う勧誘トラブル

友人から「悪い噂」を聞いて不安になっているあなたが、まさに知っておくべきなのがこの手口です。西門町(Ximending)のような若者が集まる繁華街で、「すみません、日本の学生さんですか?少しアンケートに協力してもらえませんか?」と、非常に流暢な日本語で話しかけられることがあります。

一見すると国際交流やマーケティング調査のようですが、安易についていくと近くの雑居ビルの一室に案内され、最終的には高価な化粧品や印鑑などを契約するまで帰してもらえない、といった悪質なケースがあるんです。他にも、土産物店で日本人とわかると店員がつきっきりになり、高価な翡翠や漢方薬をしつこく勧められることもあります。断りづらい雰囲気を作るのが彼らの常套手段だと言えるでしょう。

対策はシンプルです。路上でのアンケートや勧誘には、立ち止まらずに「急いでいるので」と笑顔で断ること。そして、万が一しつこくされても、絶対に建物の中には入らない。友人同士であれば、「怪しい声かけには絶対ついていかない」というルールを事前に共有しておくだけで、お互いを守るための強力な抑止力になりますよ。

これらの事例を知って、少し怖くなってしまったかもしれません。でも、大切なのは「こういう手口がある」という事実を知っておくことです。知識は、あなたを不要なトラブルから守る最強の武器になります。少しでも「あれ?」と違和感を覚えたら、勇気を持って距離を置く。それが、最終的に自分自身を守ることに繋がりますからね。

ここは注意!台北の治安要注意エリアと安全エリア

ここは注意!台北の治安要注意エリアと安全エリア

台北は全体的に安全な都市ですが、それでもエリアによって少し雰囲気が異なる場所は存在します。ホテル選びは、旅の快適さや満足度を大きく左右する重要なポイントですからね。「要注意」というと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、あくまで「他のエリアに比べると、少しだけ気を引き締めた方がいい」というレベル感で、あなたの旅のスタイルに合った拠点選びの参考にしてみてください。

要注意エリア:台北駅周辺・萬華区(龍山寺)

もし私が、夜間に一人で歩く際に少しだけ意識のアンテナを高くする場所を挙げるとすれば、この2つのエリアになります。

台北駅周辺は、新幹線や在来線、MRT(地下鉄)が集中する、まさに台湾全土からの人々が集まる交通の要衝です。人の流れが絶えない分、匿名性が高まり、スリや置き引きのリスクが他の場所よりは高まると考えた方が自然でしょう。また、夜になると駅の周辺に、事情を抱えた方の姿が見られることもあります。直接的な危険はまずありませんが、海外旅行に慣れていないと、少し不安に感じるかもしれません。

萬華区(龍山寺周辺)は、台北で最も歴史のある古い街で、有名なパワースポット「龍山寺」やローカルな雰囲気が魅力の華西街観光夜市があり、日中は非常に活気があります。しかし、その歴史的背景から古くからの歓楽街が隣接しており、一本路地裏に入ると雰囲気ががらりと変わることがあります。日中に観光する分には全く問題ありませんが、特に女性が一人で、夜間に目的もなく路地裏を散策するのは避けた方が無難だと私は思います。

≪危険地帯というわけではない≫

繰り返しますが、これらのエリアが「危険地帯」というわけでは決してありません。日中の観光であれば、むしろ台北の多様な顔に触れられる魅力的な場所です。あくまで「他の洗練されたエリアに比べて、より海外旅行の基本的な注意を払った方が良い」という程度の認識でいてくださいね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次